2012年7月31日火曜日

【動画マーケティング】 YouTubeで再生回数を増やす方法

KNOWLEDGE(ナレッジ)の梶原です。


■YouTube動画を使って稼ぐ方法

YouTube(ユーチューブ)はインターネット上の動画共有サービスのことで、2005年に設立されました。

元々は、創業者らが友人のパーティのビデオを配るために考えた技術を使い、

「みんなで簡単にビデオ映像を共有できれば」と思いついたことによると言われています。

2006年10月9日にGoogleが買収しましたが、創業してわずか1年あまりのスピードと買収金額(16億5千万ドル)の大きさも話題になりました。

現在は、「マーケティングのためのツール」としてYouTubeが非常に注目されてきています。

今回はその「YouTubeマーケティング」と「YouTubeを使ってお金を稼ぐこと」にターゲットを絞ったお話をしていきたいと思います。


■YouTubeとマーケティング

先日までのメルマガでもお伝えしましたが、Google検索との相性の良さもあり、YouTube動画を多くアップすることで、検索エンジン経由で顧客を自分のサイトに誘導したり、

動画そのものの影響力で顧客に望む行動を起こしてもらうような使い方が非常に多く行われるようになってきています。

私どもも先日から頻繁にあらゆるキーワードでYouTube動画をアップしてテストを繰り返していますが、

動画をアップしてわずか数時間でグーグルの検索結果に載ってくることも珍しくありません。


YouTubeで集客したものを利益に結びつけるには大きく分けると2つの方法がある。

1つは、動画の詳細説明に外部へ誘導するURLを貼り、外部サイトでクロージングを仕掛ける方法。

2つは、動画内や詳細説明に電話番号やメールアドレス、購入リンクなどを書き込んでおき、ダイレクトにクロージングする方法


YouTube動画のみで利益を得る方法としては、私も以前、ITネットショップ実務科という失業者向けの就職対策の講座で受講生に教えたことがあるのですが、

動画そのものは商品のコマーシャルCMを作ってもらい、

その動画の詳細説明の処にダイレクトにアフィリエイトタグを短縮URLで載せてしまう、という方法があります。

通常、クロージング(成約)は別に用意した販売サイトやブログ、またはお客様に電話してもらったり、メールしてもらって行うものですが、

動画に直接アフィリエイトタグを貼り付けるものは、これらのサイトなどが不要な点で極めてシンプルで初心者でも覚えやすい方法だと考えています。


ぶっちゃけると、成約率は高くないのである程度動画の作り方や販売サイトなどの作り方を学んだ方にはオススメ出来ない方法かもしれませんが、

まず基礎を学ぶという点ではいいと思いますね。


YouTubeの一般的な活用例としては、ペット関連商品の業者がペットの可愛い動画を載せ、そこから自然な流れで自社サイトに誘導したり、

飲食関連業者が、食のレシピやお店の様子を動画でアップし、自社サイトや店舗に誘導する例が非常に多くあります。


■バラク・オバマの成功事例

また、政治の世界でもアメリカのバラク・オバマ大統領のように、演説の内容や週一回の所信表明、支持者との会食シーンやアピールしたい内容などをYouTubeでアップしています。

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また、選挙戦でもSNSとYouTubeを多く使っていたことでも有名で、選挙期間中だけで1800本もの動画をアップしました。

オバマ大統領のウェブ戦略チームは、独自に用意したSNSの運用と、数多くの動画をYouTubeに載せる作戦で支持者にメッセージを送ることを重視しており、

事実、公開した動画は合計で1億回以上再生されました。


■ロッテ「Fit'sダンスコンテスト」での成功事例

これは日本での成功事例だが、ロッテが発売するガム「Fit's」のテレビCMで有名な歌とダンスをユーザーに踊ってもらい、その動画をYouTubeに投稿するコンテストが有名です。

このコンテストの応募総数は2466本、うち権利関係をクリアした1732本の動画が公開されて、その総再生回数は2100万回以上となったそうです。

このイベントのうまかった点は、動画の再生回数というユーザー側が操作しにくい処を審査に使っていた点で、

動画の再生回数を増やしたいために、投稿者が自ら、どの動画を自分のブログやFBなどを使って宣伝しました。


■YouTubeの再生回数を増やすことで得られるメリット

私の場合、動画の”質”より”量”を優先する戦略を採っています

これは、私だけでなくクライアントにも同様の戦術を選択するようアドバイスしています。

現在、YouTube動画は最長で16分弱の動画をアップすることが可能ですが、

私の場合は長くても10分程度、

なるべく1本が3~5分程度で収まるように編集してアップします。

これによって得られる効果ですが、まず「YouTubeで動画を再生した際に、『関連動画』として自分の他の動画が数多く載ってくる可能性が高い」という点があります。


せっかく自分の動画をユーザーに見てもらったのに、自分の動画以外のものに流れていくのはもったいないですよね?

そこで、質より量で多くの動画を載せておくことで、関連動画に自分の動画を多く載せ、

自分以外の動画をユーザーに見せないようにする、という効果が狙えるわけです。

また、1つの動画がだらだらと長いと、見ている側がダレてしまいますよね。

私の場合、アフィリエイトなどで動画CMを作る場合は、15秒か30秒という感じで、狙って作るようにしています。

長さはちょっと長いですが、映画のトレーラー動画(予告編のこと)などの作りは非常に参考になると思います。


Snow White and the Huntsman-Teaser Trailer

よくDVDなどを購入するとテレビスポットで15秒ものや30秒ものがオマケとして載っている場合がありますが、

それなどは非常に動画作成の参考になりますね。

2006年頃、僕も動画CMでアフィリエイトをしていたのですが、その当時、物凄くよく見ていたのが、ロード・オブ・ザ・リングのTVスポットや特報の動画でした。


The Lord of the Rings Extended Edition Trilogy Trailer

感じとしては緩やかなテンポで始まり、少しずつテンポが上がりつつ、最後は次々と畳み掛けるような編集となっています。

最終的には、「続きを観たい!」という感じにもっていくということがトレーラー(予告編)の最終目的です。

これは、どのような動画を作る上でも共通していると思います。

常に「もう少し知りたい」「もうちょっと観たい」という程度で終わらせることで、次へと繋げていく作りにしないといけないのです。


このようにすることで、ユーザーに「次も観たい」という風に、次々と動画を見てもらうことが出来、再生回数も効果的に増やすことが出来るようになるのです。


動画再生回数の増やし方はまた別の機会にお話しますが、

動画再生回数を増やすことで得られるメリットを挙げてみます。

1.ユーザーの「時間」を支配出来る

マーケティングとは、結局の処、いかにして見込み客や既存客の”時間”を支配するか、ということにかかっているのです。

先日、グーグル検索とフェイスブックについてお話しましたが、フィエスブックがグーグル検索を完全に上回るものがあります。

それが、「ユーザーの滞在時間」です。

検索エンジンは確かに何かを調べたいという場合に便利でよく使われますが、常に検索エンジンを使っているというわけではありませんよね。

その点、FacebookなどのSNSは、ユーザーによってはパソコンの電源を入れている間、ずっと使いっぱなしという方もおられますし、

実際に、Facebookの滞在時間は、グーグルやYahoo!を圧倒しています。

滞在時間が長い、ということはその分、広告などのクリック数なども多くなる
⇒収益もアップする ということにつながる。

これは我々にも同じように当てはまることが出来る。

動画をユーザーにより多く見てもらうことが出来たら、ユーザーとの接触回数と接触時間が増えるので、その分、収益アップにつながる。

2.接触回数を増やすことが出来る

先ほども書いたが、より多くの動画をアップすることでユーザーとの接触回数を効率良く増やすことが可能になる。

”接触回数を増やす”ということはユーザーからの信頼感をアップさせることにつながる。

つまり、ザイアンスの法則が当てはまる。

ザイアンスの法則というのは「単純接触効果」と言われるもので、資格や聴覚などの五感に特定の刺激を繰り返し与えて接触させるだけで、その刺激や刺激がもたらす人や物に対して好意的な感情が形成される効果のことを言います。

テレビCMなどを繰り返し見ていると、なんとなくそのCMで紹介されているものに親近感を抱いているってことはありませんか?

要はその効果と同じことを動画本数を増やすことで得られるわけです。

3.YouTubeからの収益が期待出来る

ユーチューブの動画を見ていたら、広告が表示されることを見かけることはありませんか?

実はそこで表示される広告をクリックすると、動画を作成した人の元に広告費の一部が支払われることになっているのです。

テレビ番組などでよくユーチューブ動画を紹介されることがありますが、アレなどは動画の持ち主からしてみると、ものすごく美味しい話でしょうね。

たとえば、これは全米でのユーチューブの再生回数が多い人の話ですが、年に数千万円を広告費だけで稼ぐ人なども出てきているのです。

ちなみに2011年で最も多く再生された動画は、ジャスティン・ビーバーの20億回という記録があるそうなのだが、

(この記事の作成時ではチャンネル全体で26億4千万回の再生回数がある)

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このチャンネルがどういう広告設定にしているかわかりませんが、設定次第ではこれだけで広告収入が年に数千万から億に登るのではないかと思われます。

ジャスティンの場合、有名人だからここまで再生回数が稼げたということもあると思うのだが、

個人レベルでもアメリカで16歳くらいなのに、年1千万円以上YouTubeで稼いだ例もある。


■YouTubeで再生回数を伸ばす条件

YouTubeの動画で再生回数が多いものをチェックしていると、ある条件を満たしているものだということに気がついた。

これを「再生回数を伸ばす6つの条件」と呼んでいるのだが、簡単に説明してみよう。


もともと有名

当たり前と言われるかもしれないが、動画の再生回数が多いものをチェックしていると、まず最も多く目につくのは、有名人が用意したMVや、テレビ番組なのだ。

先ほど例に挙げたジャスティンなども当然有名人だし、

テレビなので紹介されたものなども検索回数の増加と共に再生回数も伸びる。


感動するコンテンツが入っている

基本的に”喜怒哀楽”に関わる内容なら再生回数は伸びる傾向があるのだが、その中でも「感動する」ような内容のものはクチコミも起こりやすく、再生回数も伸びやすい。

例えば、先日、知り合いの社長さんとYouTubeの話をしていて、彼から「梶原さん、こんな動画知ってる?」と教えてもらった動画がコレです。


JK Wedding Entrance Dance

この記事を書いている時点で、再生回数は7千6百万回以上。

これは原曲をそのまま使っているバージョンだが、木村カエラの「バタフライ」をこの動画に合わせているものが出ていることがあるが、著作権の問題で削除されるのでここではお見せできないのだが、

そちらの動画の方が、話題にはなりやすいですね。

なんせ、不気味なほど音楽とダンスが合っているので(笑)


衝撃があるコンテンツは注目されやすい

テレビ番組などでも「衝撃映像100連発」みたいな番組がよく流されていますが、それなども視聴率が取れるからにほかならない。

例えばコチラ。


痛い衝撃・ハプニング映像盛り合わせ

中には笑えないものも多いが、やはり見ていて面白いことには間違いない。


エロは注目されやすい

「エロ」っていうのは人間の本能に働きかけるので、注目を集めやすい。

YouTubeの中で調べてみると、有名女優などの名前が入っているのだが、中身を見ても実際は入っていないものなどが非常に多いのだが、

それらは明らかにこの人間の本性に働きかけ、再生回数やアクセスを集めるということを目的にしているものだ。


バカな動画は注目されやすい

先ほどの衝撃映像とも多少重複しているものがあると思うが、思わず呆れてしまうようなものや、「そこまでやるか!」とか、「そんなバカな!」とか「これ見て、凄いな!」って思うような動画はクチコミを起こしやすい。

例えば、アメリカのミキサーのメーカーでBlendtec社が作っている動画があるのですが、自社製のミキサーでいろんなものを粉砕してます。


Will It Blend? -iPad

アイパッドまで粉砕しちゃってます(笑)

日本の企業もここまでバカして欲しいもんですねぇ。


母性本能(父性本能)に働きかけるものは注目を集めやすい

「子供」「ペット」という2つは再生回数をカンタンに増やすことが出来る代表格ですね。

これは2011年で世界全体で10位の再生回数になった動画だが、ぜひ見て欲しい。

Cat mom hugs baby kitten

これを見て、感情が揺さぶられない人は珍しいだろう。


■アクセスを集めるためだけでなくYouTubeを活用してもらいたい

「マーケティング(集客)」というと、ついお客を集めたらそのまま成約に持ち込ませる・・・という方向だけを想像してしまいそうだが、

先ほどの”収益化”の件でもみられるように、お客に物やサービスを買わせる以外にもお金儲けをする方法はあるものだ。


これは私どもの会社に依頼が入ってきた例でもあるのだが、「YouTubeの再生回数を増やす手伝いをしてもらいたい」と言われることもあるのだ。

つまり、「再生回数を効率良く増やすことが出来る」のであれば、それだけで仕事としても成立するわけです。

これと同じような要望としては例えば、Facebookのシェアの数を増えるようにしたい、というような依頼もあるのだが、

それらは同じようなポイントで増やすことが出来るのではないかと思っています。


もし、あなたが何かビジネスを既にされていて、YouTubeなどをマーケティングなどの役に立てたいというのであれば、今回の記事をぜひ活用してもらいたいと思いますし、

また、あなたがこれからどこかの企業で就職したいというような場合も、「再生回数を効率良く増やすことが出来る」という特殊なスキルはあなたにとって強力な武器になると思います。


ではまた次回をお楽しみに!


梶原基史
(Motofumi Kajihara)

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